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サラリーマン生活30年 分野を限定せずに幅広いジャンルで旅、生活、興味のあることを 普通の会社員生活視点から情報発信してまいります。

出張という旅 山口 2019年11月

出張という旅 山口・下関            

 

 5月から始まった取引見直し商談もだいぶ進んできた。各地の系列本部は概ね終了し、次のステップは地方に点在する個人経営の取引先との商談となってきた。

 個人経営の取引先は西日本に点在しており、一か所ずつ落穂拾いのごとく訪問していくこととなる。その多くはエリアの営業担当者に対応を任せているが、スケジュールが組めない、あるいは少々対応が難しいところは私が対応することになる。

 

まず山口県に向かうこととした。山口県内に対象となる取引先が2箇所あり、1回の出張でスケジューリングしていたが、片方の取引先から日時変更の申し出があり、2回に分けての出張となった。

 2019年11月11日、ANA266便は17時前に山口宇部空港に到着。明日の10時から商談なので前泊である。 

大きくもなく小さくもなく、これといって特色のない印象の空港ターミナル。ここからレンタカーでの移動となる。山口県は前の年に一度、社長と同行で広島から小野田の市場視察の後、山口宇部空港から帰京した時以来となる。今回向かう山口市方面は初めての。

今回の出張にあたり、宿泊地は宇部のANAクラウンプラザにしようと何日も前からホームページにアクセスしていたが結局前日になっても満室で残念ながら予約ができなかった。

11月の平日で満室とは大変景気がいい話だ。このあたりは工業地帯で出張需要があるわりにホテルが少ないのだろうと想像する。

 

山口宇部道路で約40キロ離れた山口市内の湯田温泉に向かう。

道半ばで日が暮れ、山口市内のゆめタウンのフードコートで夕食をとる。ゆめタウンは中国地方では各地に展開していて地域の集客スポットになっている。

ひとりでの出張時の夕食はいつも簡単に済ます。ささやかな出張日当は支給されるが、調子に乗ってご当地の名物料理などに手を出すと、あっという間に財布は軽くなり、度重なる出張で出張貧乏となってしまう。

札幌や福岡のように麺類がご当地グルメならそれで一択なのだが、大抵の出張先ではファストフード系の持ち帰りか、駅ナカや今回のようなフードコートのお世話になる。

ゆめタウンから湯田温泉の宿までは10分程度だったが、カーナビがなければ行き過ぎるところだった。

 

ホテルは思い切り昭和感が漂う寂れたホテルであった。久しぶりの温泉だったがあまり長く浸かる気にもならず、宿泊場所の選択に少々後悔しながらさっさと眠ることにした。

翌朝まだ薄暗い5時すぎに目が覚める。一刻の早くこの宿を出てどこかへ行きたかった。

朝食もとらずに6時前にはチェックアウトした。

 

この日もいい天気だった。商談は10時半からなのでこの時間を利用して津和野へ行ってみることにした。ガソリン代はもちろん自腹を切る。

国道9号線を一路北上して約1時間の道のりである。早朝で通行量は少なく快適な山間の一本道だ。昨夜のうっ憤を晴らしが如く気分が良い。

朝靄かかる県境を越えて島根県へ。やがて国道の眼下に細長く朝日を浴びた津和野の町並みが視界に入ってきた。

国道から左折して山肌を縫うように下っていくと町の中心へ延びる道に合流し、そのまま津和野駅へ向かう。途中、森鴎外記念館などがあり、駅近くには黄色く色づいた銀杏並木などもあり落ち着いた風情の城下町である。路地脇の水路の水がとても澄んでいる。まだ町は活動を始めていないのか人影はまばらだ。

津和野の町の片鱗だけ覗き、早々に山口市内へ戻る。

津和野はいつかまたゆっくり訪れてみたいと思う。

 

山口市に戻り、バイパス沿いのマクドナルドで少々遅い朝食をとる。

昨夜は暗くてわからなかったが、清潔感のあるこぎれいな町な印象だ。好天の影響でよけいそう見えるのかもしれない。

県庁所在地ではあるが県西部は下関や北九州、県東部は広島圏の影響が大きく山口市の経済的求心力は小さいらしい。

人影まばらなアーケード商店街の一角に目指す取引先がある。店は比較的新しく見えるが老舗である。

かなり齢を召された経営者とそのご家族が応対してくださり、取引見直し商談は丸く収めることができた。来春を目途に契約は解消となるので、もう私が出張で山口市を訪れることは恐らくないだろう。

 

山口市を後にして山口宇部道路、中国道で県西部、下関地区の市場視察に向かう。このあたり、平坦なイメージがあったが山間を縫うようにカーブが多く、ハンドル操作も慎重に行う。中国地方は実際に山の多い土地柄だと実感する。

約1時間で下関の市街地に到着。山口より気温が高く、人通りも車も多いようだ。ゆめタウンをはじめ数店の店頭状況を確認してまわる。

新下関駅で改札口前にある立ち食いそばで遅い昼食を済ませ、新幹線で博多へ向かう。

新下関駅を利用するのも初めてのこと。終着駅博多を目前にやってきた「こだま」は7分近く停車して、後続の「のぞみ」に道を譲る。在来線なら2時間かかるが、新幹線なら24分、新幹線の威力で博多は目と鼻の先だ。

ここまで来たら博多に表敬訪問せねばなるまい、ということで市場視察を兼ねて博多経由で帰京するスケジュールを組んだ。

 

博多駅界隈はいつもの多くのひとで賑わっていた。博多駅の改札口でEXカードをタッチして出場した途端、お腹が空いている事に気づく。博多口のKITTE博多地下にある飲食店街で、博多ラーメンのお店に入る。遅めの昼食となった。

今回は一旦東京へ戻るが週明けにまた来ることになるので福岡空港へ向かい、早々にANAラウンジでPCを開き、出張報告やメールの返信などの業務を片付ける。あっという間に1時間は過ぎて、ラウンジ内に間もなく羽田行き搭乗開始の案内が流れた。