出張という旅 金沢
金沢
金沢にはご縁があるようだ。年末に引き続いて2020年、最初の出張は金沢となった。
年末に訪問した取引先とは別の企業との商談が1月9日に組まれていた。
羽田16時半発のANA755便小松行きが今年最初のフライトとなった。年末年始の繁忙期を過ぎた機内は予想通り空いていた。
離陸して雲海を突き抜けると、雲間から頂を見せる富士山の向こうに夕日が沈もうとしていた。スマホのシャッターボタンを押さずにはいれなかった。
小松空港からはレンタカーで金沢市内へ向かう。市内の小売店を数店視察の後、今日の業務は終了。
駅前のANAクラウンプラザ金沢にチェックインし、遅い夕飯をとろうと目の前に建つ金沢の駅ビルに向かった。金沢百番街という駅ナカのショッピングモールは閉店している店も多く、開いていたそば屋を見つけ、暖簾をくぐった。
翌朝、目覚めてカーテンを開けると晴天の空のもと金沢の街が朝日に輝いていた。眼下には金沢駅の「もてなしドーム」と、その正面には金沢駅の新たなシンボルとなった、
「鼓門」が望めた。近代的なドームと、伝統ある能の鼓が融合したデザインは美しく、金沢駅はアメリカの旅行雑誌「トラベル&レジャー」Web版で「世界で最も美しい駅」のひとつに選ばれたとのこと。である。
せっかく早起きしたので金沢の街を散策してみることにした。例年ならば雪景色のはずであるが今季は全く積雪がゼロである。歩きやすくはあるが、冬の金沢らしい風情が少し乏しく悩ましい。
初詣を兼ねて兼六園内にある金沢神社に向かった。学問の神として知られる菅原道真公を御祭神とした神社である。ずらりと並んだ赤い鳥居が印象的である。境内はとても清々しい。
参拝した後、御朱印をいただく。金箔と銀箔が貼ってある豪華な御朱印であった。
10時からの商談は1時間ほどで終了。その後、同行した地元の営業担当Nさんと昼食を兼ねた打合せを実施して、市内の小売店を巡った。金沢の街は金沢城公園を中心に昔から街並みが形成されてきたようで、茶屋街や長町武家屋敷跡などの観光地、そして近江町市場のような商業地が広がっている。プライベートでゆっくりと訪ねてみたい街である。
一方、金沢駅の反対側、海側の方へいくと、
新興住宅地やロードサイド型の商業施設を中心に新しい町が形成されてきている。石川県庁もその一角にある。よく地方都市で見かける光景である。
東京への帰りは小松発16時45分のフライトなので15時には金沢を離れた。
小松ほぼ定刻に離陸したANA756便の機窓からは、薄暗くなった雲の上に富士山の頂を西側から拝むことができた。今年最初の出張はあっという間であったが無事に終了することができた。