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サラリーマン生活30年 分野を限定せずに幅広いジャンルで旅、生活、興味のあることを 普通の会社員生活視点から情報発信してまいります。

出張という旅  京都・大阪 2020年3月

京都・大阪

 

 2020年、中国の武漢から発した新型コロナウィルス感染拡大の猛威は日本国内でも感染者が日に日に増え、3月24日には東京オリンピックパラリンピック開催の1年延期が決定するなど、世界的規模で社会的にも経済的にも大きな影響を受けることとなった。

 3月以降、世間同様に私の職場でもテレワーク推進、商談への直行直帰など、感染リスクを回避すべく、働き方を大きく変えていくこととなった。不要不急な出張も控えるよう指示が出された。不要不急な出張なんかないと思うが、取引先によっては商談の中止、延期などの要請が出されるところも出てきた。

 東京都内でも3月28日29日の週末にかけて都知事から外出自粛の要請があり、いやがようにも緊張感か高まってきたが、このタイミングでどうしても行かねばならない出張があり、京都、大阪、名古屋を2泊3日の予定である。このあと4月7日には政府から全国に緊急事態宣言が出され、実質的に県外への移動は自粛となったので、まさに滑り込みである。出張の愉しみなどと言っていられない、リスクと隣り合わせの出張となった。

 3月29日、京都まで乗車した「のぞみ」の11号車は品川から京都まで乗客は私含めてわずか2名であった。品川駅も京都駅もさすがに通常より人出は少なく思えた。

 

京都駅

 

普段の3月末ならば新生活を控えた移動、春の行楽でかなりの人出になるので、やはり異常な状況である。

人出少ない京都の町

 

京都での商談の前後で河原町や洛北を少し歩く機会があったが、アジア系の訪日観光客はほぼ皆無で、欧米系の個人観光客が数人いた程度、銀閣寺前の通りには日本人観光客がそれなりにいたが、例年と比べると比較にならない少なさであろう。客待ちのタクシーが列をなしていた。

ANAクラウンプラザホテルもかなり空いているようで前年の半額程度の料金であった。しかしホテルのスタッフはいつもと変わらない笑顔とおもてなしを感じる応対であった。

逆にこちらが申し訳ない気持ちになる。朝食も同じ料金でルームサービスの対応もされていたのでこちらをチョイスした。

 

 翌日は大阪での打合せであった。出張の直前に、大阪府から兵庫県への相互移動自粛要請が出されており、緊張する。朝の電車は通勤客でそれなり乗客がみられたが立ち寄った心斎橋エリアは、訪日観光客の姿がまさに蒸発したかのように消えておりアーケードの反対側が見通せるくらいの状況である。

 梅田界隈はそれなりに人出が見られたがそれでも普段の半分くらいであろうか。

新大阪から名古屋まで乗車した新幹線は乗車した11号車には10名程度とこれまで空席が目立つ状況。名古屋駅やその周辺は大阪に比べると人の密度は高いように思えたたが、それでもこの時期ではかなり少なく思えた。

今回の出張は緊急事態宣言が出される直前ではあったが、すでに新幹線は空気輸送の状況、街の人出は通常の半分程度という印象であった。新型コロナ感染者数が各地で日々増えている状況下であったので、緊張感と恐怖感を持ち続けての出張であった。新幹線の乗客数が少なく気分的に少し楽になれたが、それでも2度とこのような状況下で出張に行きたいとは思わない。

全国に出されていた緊急事態宣言は約2か月後の5月25日に解除され、6月19日には東京などからの県を越える移動自粛要請も解除された。しかし新型コロナウィルスの感染拡大が完全に収束したわけではないので、今後の出張という業務の在り方も変えていかなければならないだろう。

新型コロナウィルスによる疾患の治療法確立やワクチンの開発がされ、不安なく国内、国外問わず旅に行ける日が来ることを切に願う。